あきらめないで
三輪田学園で女学生(とあえて昭和風)のみなさんから職業インタビューを受ける。 私は、子どものころ、本に関わる仕事をしたいと言っても、田舎なのでそんな職業の人が周りに1人もいなくて、なれるわけがない、文学部などというものにいってもつぶしがきかない、たべていけるわけがないと親にも言われ、応援してくれたのは中学の担任の先生ただひとりであった。 だから、自分が大人になったら、どんなすっとんきょうではてしない夢であろうと、絶対に、ばかにせず、否定せず、夢をもつ人の背中を押す存在であろうと思い続けてきた。 ときどき、こういう機会をいただくが、今日もまた早口で「どうか夢をあきらめないでください。誰も応援しなくても私が応援します」と力説した。変に熱くてうざがられたらどうしようと思っていたが、学生のみなさんが目をきらきらさせて真剣に聞き入り、メモを走らせ、質問をしてくれたので、おばさんはもうそれだけで胸がいっぱいになった。来てよかったと思った。