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ていねいな仕事

  • 執筆者の写真: kazue oodaira
    kazue oodaira
  • 2014年7月1日
  • 読了時間: 1分

かつて、いわさきちひろさんが毎年1作ずつ描いていたという月刊絵本『こどもの世界』(至光社)。ここにはさみこまれる親向けの小冊子「にじのひろば」にエッセイを書いた。2度目だが、この仕事はとても面白くて、いつも書くのが楽しみなのである。 というのも、あいうえおの言葉にちなんだお題が出るのだ。前回は「す」のつくテーマ。私は迷わず子どもの「巣立ち」を書いた。巣立つ日が今からせつなくてたまらないという内容だ。 今回は「そば」。二文字のこともあるのだなと思いながら、よっしゃまかせときと、腕まくりをして(してないけど)書く。 原稿を送るとしばらくして、「編集部の者と泣きながら読みました」と感想がメールで届いた。感想は早いほど嬉しいのでメールが最適だが、ここの編集部は、仕事の詳細な依頼は必ず手紙だ。いま、こういう出版社は暮しの手帖社の他に私は知らない。手紙が届いた時点で、背筋が伸びる。 こういうアナログな仕事の進み方もゆっくりでていねいでいいものだなあとしみじみ感じ入るのである。

 
 

2025 『ふたたび歩き出すとき 東京の台所』(毎日新聞出版) 発売

2024 『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社) 発売

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