トラブル・タイ旅だより。
タイへ。
これが本当の最後の家族旅行。
どんな感動的なものになるかとおもいきや、英語を話せない親にいちいちイラッときている息子に、ブチ切れること数回。
「あのさー、わかないのにイエスイエスっていうの、やめてくれる? そういうのが一番だめなんだよ」といわれて、タクシーの中でマジ泣き。2才児か。
ったく、だれのおかげで大きくなったと思ってんだ! 学費返せっ。と、心の中で息子をディスる。
さらに、8日の昼過ぎ、ビーチからバンコクに移動する車内で、問題勃発。
8日ビーチ・チェックアウト。9日バンコク・チェックイン。つまり8日の夜をとり忘れていた。ちなみに宿予約担当は私だ。
あと2時間で、ホテルに着いてしまう。どーするどーする。
息子に「電話かけてほかの宿取って!」というと、怒りを通り越して「うん、ちょっと待って。まずこの胸のざわつき、おちつかせるから」。
「今日は野宿かあ?」と呑気な調子でいう夫に、「あんたはだまっててっ」。
運転手の電話を借り、その後もダブルブッキングだの何だのあーだこーだあったが
なんとか、夕方、宿が取れた。
おそろしく湿気臭い、窓のない、10代のバックパッカーしか耐えられないしょぼい安宿だった。これが最後の旅だなんて。自分のまぬけさを呪いながら寝た。屋根があるだけ感謝せねば。
なんやかんや、その後も喧嘩と激安激ウマ屋台めしによる暴飲暴食を繰り返し
息子は最終日、日本から合流した彼女と一緒に、今まで見たこともない笑顔でミャンマーへ。我々は帰国。
帰りの飛行機で隣りに座った娘が叫んだ。
「あっ、ママの顎がなくなってる!」
だって、シンハーがおいしいんですもの。
(写真)
私にとって、タイと言えばとにかくカオサン通り。『アジアン・ジャパニーズ』(小林紀晴)を読んでから絶対見ておきたかった場所。
動くオフィス。
ひたすらガイドブックに載りえない路地裏の食堂や屋台に日参。スクンビット通りの激ウマ食堂。お腹いっぱい食べても150円に満たず。
朝食はジョーク(おかゆ)で。鶏のだしがきいた米の奥に半熟卵が潜んでいる。毎日食べたいくらい美味。
スイカジュース30円で、ケバいおばば、満面の笑み。