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味噌の寒仕込み

  • 執筆者の写真: kazue oodaira
    kazue oodaira
  • 2012年1月30日
  • 読了時間: 1分

23時。やおら味噌造りを始める。こういう寒い日が続くと、雑菌が繁殖しないので都合がいいのだ。 1日水に浸してあった山のような大豆を小分けにして、圧力鍋へ。 そしてただひたすら、すりこぎでつぶす。麹と塩を手でよくもんで、つぶした味噌を混ぜ合わせ、味噌玉を作る。 空気を抜くため、たたきつけるように桶に玉を投げ、平らにしてうっすら塩の蓋をしたらできあがり。 深夜2時には5キロ分の味噌の仕込みが終わった。 これで家族4人分、1年間は味噌に困らない。なんてラクチンなんだろう。手作り味噌というと大仕事のようだが、5キロとかだと数時間もかからない。 こんなに簡単でとびきり旨い保存食って、ちょっとほかにないのでは。しかも誰がやっても失敗はない。麹と豆と塩が勝手に旨みを作り出してくださる。 ラジオ『深夜便』を聴きながら、無心になって大豆をつぶし続ける。集中できる静かな時間。真夜中の味噌造りもいいもんだ。

 
 

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