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四谷荒木町クロニクル


上京して最初に働いた街、四谷荒木町で痛飲。 雑居ビルの2階に、編集プロダクションがあり、社員として女性誌の編集に携わった。 細く、いりくんだ路地。傍らのお地蔵様。小さな公園。 料亭の軒先に干されたからすみ。 紫色の看板のカラオケスナック。 安くて夜遅くまでおいしいナポリタンを出してくれるバー「こくている」。 変わったものと変わらないものが混在し、深く考えると悲しくなるのだが フジテレビが河田町から海の方に移っても ふんばって街の灯が消えずにあることが ただ、率直に嬉しかった。 そして3軒はしご。 1軒目で青いビームスのパンプスを履いていたのだが 朝起きて、玄関を見たら、ピンクの(だいぶくたびれた)ジミーチュウのハイヒールに変わっていた。 他人様の靴で、2軒も飲み歩いていたってどういうこと・・・。 (写真) 夢(や愚痴)を語り合った、こくているは健在。 ナポリタンは深夜に食べるときほどおいしくて箸が止まらず、「でぶの敵」と言いながら 結局いつも、完食するのであった。

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