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型と視点

  • 7月23日
  • 読了時間: 1分

更新日:8月3日


 



手術を控え、不安もあるのか(何せ骨を交換するのだ)もやもやとしたことを考える時間が増えた。


連載『東京の台所』(朝日新聞デジタルマガジン)は台所から人生を描くルポルタージュである。

台所や冷蔵庫、鍋やコンロ、調味料や日々の食事を手がかりに、その人の暮らしと人生を描く。 家族の変化や孤独、再出発といった人生の機微を台所という場所から見つめてきた。


連載当時は、「台所」よりも「キッチン」という言葉が広く使われていた。以来14年という歳月が、視点や型を確立してくれたように思う。


そこから生まれた型が、別の表現物に広がっていくことは、創作の世界では自然なことでもある。そう理解しているつもりでも、なんだかこちらの心が追いつかず、ひとりで少し苦しくなっていた。


少しずつ、ひらりひらりと心に貼りついた痛みがはがれてゆけばいい。

力むより、そんなことが気にならなくなるところまで、自分の書くものを深く、遠くへ運んでゆけばいい。

もっと努力して、鍛練して、もう磨けないと思えるくらい言葉の魂が澄み切るまで。


 
 
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2026   『ある日、逗子へアジフライを食べに』(幻冬舎)

2025 『台所が教えてくれたこと ようやくわかった料理のいろは』(平凡社) 

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