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天国であのフライを。

  • 執筆者の写真: kazue oodaira
    kazue oodaira
  • 2020年10月11日
  • 読了時間: 1分

ある常連客が亡くなったとき、親族から相談された。  「故人が大好きだったデラックスミックスフライを棺に入れさせてもらえませんか?」  智さんは精一杯心を込めて、えびとイカとキスを揚げた。天国でもなお食べたい味なのである。

(『そこに定食屋があるかぎり。』)より  こんな言葉を簡単に使うのは不肖だけれど、 祖師ヶ谷大蔵の至宝、キッチンマカベ は 愛にあふれた店だった。  文:大平一枝 写真:難波雄史 

 
 

2025 『ふたたび歩き出すとき 東京の台所』(毎日新聞出版) 発売

2024 『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社) 発売

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