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消えたポケット

登校直前の娘が 「あれ〜〜〜。ポケットがない!」 と、セーラー服のスカートをぐるんぐるん回している。 「そんなはずないよ。とにかく電車に遅れるから学校へ行け」と追い出した。 帰宅後、謎が解明。 私の出張が重なっていたので長野の老母に上京してもらっていた。 その母に、5㎜くらいの穴を繕ってくれと娘が頼んだが、なにをどうしたのか きれいに25センチはあるポケットが縫われていた。 見ると、ヤンキーが手を突っ込まないようポケットを無くした80年代の制服みたいになっていた。 このうっかりっぷり、血は争えん。

2025、1月 『ふたたび歩き出すとき 東京の台所』(毎日新聞出版) 発売

2024、8月 『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社) 発売

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