隣の席の会話に反応
シェアハウス取材の帰りに、S社サトーさんが見つけてきてくれた知る人ぞ知る甘味処「いちょうの木」でかき氷を。 ラム酒や紹興酒、マッコリなど、好きなものをカスタマイズできるかき氷屋さんで、氷がふっわふわ、白玉がもっちもち。『多すぎるのでお二人でひとつがちょうどいいです』と書いてあるのでシェア。本当に大盛りだ。 なるほど感激であると思いながら食べていると、隣の席で男女が「塩尻の市役所でさー」「特急あずさはボックス席がやっぱりなごみます」「松本のあそこの蕎麦屋が・・・」と、めちゃくちゃ実家近くの話をしている。テーブルが3つほどしかない小さな店で、聞くとはなしに聞いていたが、とうとう辛抱溜まらなくなり、ついにその男女がお会計に立ったとき、「あの、私塩尻市出身です。で、妹が市役所に勤めています」と会話に割り込んでしまった。 そこからひとしきり長野話でもりあがる。おひとりは劇団の人だった。 狭い東京の、品川のはずれのひっそりとした小さな店で、こんなこともあるのだなあと感慨深く思った。ふるさとのなまりなつかし停車場の、という啄木の歌を思い出す。もっと話していたらきっと、妹の同級生の従兄弟とか、隣のおばちゃんの娘が嫁いだ家の義弟とか、なんかしら知り合いが出てくるに違いない。