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『渾身』

レミゼの翌日に観るのは、この映画が不利になると気が引けたが、今日しかないので行ってきた。映画『渾身』。隠岐に伝わる古典相撲を題材にしたものだが、ドキュメントか?と思うほどのリアリティと迫力。レミゼとはまったく違う質の、フレッシュな感動と刺激があった。相撲を題材にしているが、その奧には親子の絆、夫婦の絆、赦しあいながら暮らす郷土の人々という普遍的なテーマが通底している。しみじみと静かに涙の流れる、大人のためのあたたかな映画だった。本当に観て良かったと心から思える。なのに都心は新宿と錦糸町のみ。もったいない。身内が映画を作っているから言うわけじゃないが、いい作品を一人でも多くの人に観てもらうシステムがこの業界にはなさ過ぎる。

2025、1月 『ふたたび歩き出すとき 東京の台所』(毎日新聞出版) 発売

2024、8月 『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社) 発売

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