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孫の一打

  • 執筆者の写真: kazue oodaira
    kazue oodaira
  • 2019年4月6日
  • 読了時間: 1分

大学が春休みの間、娘が2ヶ月間、田舎の私の両親宅に居候していた。 起床も入浴時間もいちいちルーズな娘は、いちいち年寄りの祖父母とぶつかっていたらしい。父はイライラしながら、説教をした。 祖父「おまえもう10分起きて、ばあちゃんのつくった朝ごはんの皿を自分で洗うまでやれんか」 そう言われるのが100回目くらいなので(娘談)娘は言い返したという。 孫「おじいちゃんは、自分のお皿あらったことある?」 祖父「す、炊事は女の仕事だで俺は洗わん。でもじーちゃんも単身赴任のときはばーさんより上手に家事をしたぞ」 と、少しオタオタした後、自慢話が始まったらしい。 100%娘が悪いのだが、淡々とした彼女の一言にわろてしまった。 「大臣なら、即辞任だね」 炊事は女の仕事って、父親ながら正面切って言われると、もうすぐ令和という時代になることをあやうく忘れそうになる。

 
 

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