新刊発売
ケイクス連載後も取材を続けてきた
6年間の記録、
『そこに定食屋があるかぎり』が
やっとやっと書籍になりました。
街の人に愛される、もはや絶滅寸前といっても、過言ではない定食屋店主の踏ん張る心の内と、
それを支える客の物語、
職人の魂が光る絶品料理を追った。
それらは期せずして
コロナ禍を挟んだ6年間の定食屋の
再生の記録となった。
定食屋は、知れば知るほど絶対に必要な町の装置である。
・・・
季節の小鉢がいっぱいで、
女の一人呑みにも最適だ。
多くが家族経営で、故郷に帰ったような温かさもある。
壁にペタペタメニュー札に隠された旨い店の秘密、しみしみの煮物に使う甘みの共通点、
新宿の高層ビル建設を支えた労働者や深夜タクシーの運転手たちが通い続けた店。
地元民から愛される本当に美味しい店だけを追ったら
4軒に1軒は取材拒否。
そこをなんとかと、店に出向いてお願いしたり、編集さんがお手紙を書いたり。
歳月をまたいで同じ店に再取材も。
悲願と渾身の作、発売です
写真:難波雄史
装丁:塙美奈(ME &MIRACO)
編集:小澤素子(扶桑社)
発売:8月2日
※今年は新刊が重なりますが、どれも何年かかけて書いてきたものばかり。胸を張り、誇りを持ってお勧めしまっす。
大平一枝拝