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夏の朝

  • 執筆者の写真: kazue oodaira
    kazue oodaira
  • 2015年8月6日
  • 読了時間: 1分

息子が1ヶ月間、ラオスへ教育支援のボランティアと研修に行っている。親のすねをかじっている学生がボランティアをするためにさらに親のすねをかじるのは違うと私は思うので、渡航費も生活費も自分で用意させたが、最近はそうでない子もたくさんいるらしい。自分が行けないかわりに親が子に託すという思いもあるのだろうか。考えさせられる。 日本は鎮魂の週。

室内で突然葉が黄色くなり、次々落葉して丸裸になったウンベラータ。直射のあたらないベランダに出したら、ほんの数日でこんなに青々と。そうかそうか、エアコンがいやだったんだねおまえと毎朝独り言を言いながら霧吹きで水を与える。昔、よれよれのサンドレスみたいな寝間着みたいなのを着て、夏の朝、独り言を言いながら植木にシュウシュウしているおばあさんが近所にいたが、まさにそれが今の私。 それにしても、なんでも枯らす茶色い指を持つ私に小さな希望を与えてくれた、なんてすてきなウンベラータ。挿し木から育ててこれを私にくれた巨匠に、さっそく自慢の報告をおこたりなくした。

 
 

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