top of page

言の葉

  • 執筆者の写真: kazue oodaira
    kazue oodaira
  • 2015年2月23日
  • 読了時間: 1分

この季節だけ買う『オール讀物』。「サラバ!」は書き出しが良いなあ。全編掲載でないのでこれはどうかわからないが、好きな小説は書き出しを覚えている。昔いた編プロでも書き出しに注意を払え、気を抜くなとさんざん言われた。まだまだ何もできていないなあ私は。 今、なにかあったりつまったりしたとき、まじないのように読み返すのは、『茨木のり子集 言の葉』。かなわんなあ、と思いながら本を閉じるのもいつものこと。やけに最近詩集が心にしみる。短い言葉の圧倒的な迫力にうちのめされることもある。年をとったということか。 テレビの『しくじり先生』で、あるミュージシャンが 「CD購入者の4割が中高生。この人たちに響く言葉を使えばヒット曲は簡単に出来る。この世代は人生経験が少ないから、薄っぺらな言葉も信じられるが年を重ねると本当にそうかな。人生ってそんなに簡単じゃないとわかり始めるから、言葉が空虚に感じられ心が動かない」 という意味のことをいっていた。真理をついている。 ここへきて詩集がしみるとはどういう心の作用なんだろう。老境にはいったということか?と思っていたら句会へのお誘いが来た。いよいよ・・・。

 
 

2025 『ふたたび歩き出すとき 東京の台所』(毎日新聞出版) 発売

2024 『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社) 発売

00:00 / 05:15
Gradient_edited_edited.jpg

© 2024  暮らしの柄 大平一枝  Kazue Oodaira , Design Izumi Saito [rhyme inc.] All rights reserved.  

bottom of page