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もはや病。


長男の進学を言い訳に、引っ越すことにした。今度は郊外。 ひとつの町に13年も暮らしたのは生まれて初めてだ。さよなら大好きな下北沢、さよなら保坂区長である。子どもたちはしょんぼりしていて、引っ越好きの私だけがうきうきしている。この落差。夫は家賃が下がると、珍しく大喜び。周囲の友だちは半分以上呆れているだけ。 古いビルのペントハウスで、部屋はひとつ増えるが、キッチンはたまげるほど狭い。コンロが2穴。今の家はキッチンだけは広々使いやすいだけに、不安だ。イケるのか、自分。引越でどれだけゴミが出るか、どうせなら数えたれと意気込んでいる。日本一なんの役にも立たない計測だが。

2025、1月 『ふたたび歩き出すとき 東京の台所』(毎日新聞出版) 発売

2024、8月 『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社) 発売

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